ザ50回転ズ | 東京 渋谷LUSH | 2023.04.01

歓声が戻ってきたライヴハウス

エイプリルフールのこの日、ザ50回転ズは渋谷LUSHで「Beat Happening!渋谷R&R PANIC!MAX!~ビーハプ!3300回記念3マンライブ!!! 」と題し、NaNoMoRaL、古墳シスターズとの対バンであった。

「平成最後の青春パンク」である古墳シスターズが終わってセットチェンジで50回転ズのメンバーが登場して準備をおこなう。そのときからギターのダニーはフロアのお客さんに語りかけ、ジャムをおこなう。そのまま「マイクチェック」に突入する。よくフェスではリハーサルとして演奏されることが多いこの曲を「リハーサルですよ」といいながら客電が点いたまま披露した。そのままザ・サーファリーズの、そしてベンチャーズのカヴァーで知られる″Wipe Out″へ。ボギーのドラムが活躍するも、まだセットチェンジ中の出来事である。

そのまま電気が暗くなり、土曜日の定番曲、ベイ・シティ・ローラーズの″Saturday Night″から正式にはライヴがスタートした。ベースのドリーが「サンダーボーイ」を歌い終えたとき、「もう4曲くらいやった感じ」とダニーが語る。MCでは古墳シスターズのファンも笑いだすような対バンイジりをおこなう。コロナ禍を経て以前のライヴハウスが戻ってきたことを感じたのは「レッツゴー3匹!!」が始まる前にフロアに呼びかけて4カウントをおこなわせたことでであった。「ワン、ツー、スリー、フォー!」で始まった「レッツゴー3匹!!」の軽快な演奏でフロアの気持ちを掴む。

久しぶりの「耳鳴りロック」をボギーが歌い、ゴリゴリのスカパンクである″KILLER″でハードに踊らせ、″Trip! Trip!″でスウィングする。50回転ズは3ピースのロックンロールバンドだけど、リズムの豊富さをライヴで実感できる。

最初の方から「泣かせる曲をやる」とさんざんハードルを上げて、長いイントロを経て(あまりにウットリするダニーにボギーが「ギターの声下げてください」というツッコミもよかった)、歌われた「サムクックがきこえる」が切ないバラードで心にじんわりと沁みてきたのだった。

そして定番曲の連打。ポップでパンクにロック史を振り返る″Vinyl Change The World″、ドリーが歌いフロアが揺れる″YOUNGERS ON THE ROAD″、切なく疾走する「涙のスターダスト・トレイン」と駆け巡り、本編最後の「おさらばブギウギ」では、堂々とコール&レスポンスをおこなって声出しが復活したことを実感した。初めてのお客さんたちも巻き込んでフロアをまとめ上げる力量をみせつける。アンコールは″Thank You For RAMONES″。スカッと終わらせて楽しい約45分を感じさせたのだった。

バンドは4月から5月にかけて精力的にライヴをおこなう。特に5月10日は東京での自主企画「ROCK & ROLL GENERATION!#8」を開催する。そして5月後半にはデンマークとドイツでライヴをおこなう。ビートルズが育ったハンブルクでも彼らはどんなロックンロールをぶちかましてくれるのだろうか。

ザ50回転ズ presents 「ROCK & ROLL GENERATION!#8」@下北沢SHELTER 開催決定!

【日程】5月10日(水)
【開場/開演】18:30/19:00
【出演】w/The Dahlia (O.A. MONKEY GROW)
【チケット】 前売り3,500円(D別) 当日4,000円(D別) 立ち見
【チケット一般発売】 3/25〜チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:238-759)
e+ :https://eplus.jp/sf/detail/0146670001-P0030317P021001?P1=1221
ローソンチケット:Lコード71223

年に一度5月10日(50の日)開催のザ50回転ズ自主企画第8弾。
ザ50回転ズメンバーが今一番推したい若手バンドとのツーマンイベントが今年も開催決定!
共演は大阪のパンクバンド「The Dahlia」!O.A.オーディションを勝ち抜いたのは千葉の10代R&RバンドMONKEY GROW!
3バンドのバチバチに気合の入ったLIVEをお楽しみに!

【お問い合わせ】HOT STUFF PROMOTION https://www.red-hot.ne.jp/ 問い合わせ電話番号 050-5211-6077

Text by Nobuyuki Ikeda
Photo by Nobuyuki Ikeda