SAIRU | 新潟 豪雪JAM’24 | 2024.05.18

夏の始まりを感じた日

2024年5月18〜19日に新潟県十日町市で行われた豪雪JAM。初日のトップバッターにSAIRUが出演し会場を大いに沸かせた。

SAIRUは自らを「雑食インストゥルメンタル」と名乗り、レゲエ、ヒップホップ、ロックなどをミクスチャーした音を奏でる2006年に結成されたバンドだ。そういったバンドのライヴの多くはメロウで、演者の表情も多くなかったりMCも言葉少なめだったりすると筆者は感じることがある。確かにSAIRUも音源だけを聴けばそのように感じるが、ライヴになればそういったバンドらとは一線を画す。

メンバー全員が誰よりも酒を飲んでからステージに上がり、観客を煽って盛り上げる。ただのお祭りバンドではない。ウェットに聴かせたい曲はしっかりと演奏をする。大量のアルコールを飲んでいるのにも関わらずしっかりと演奏できるのはなぜだろう?と思うこともある。

やはりそういったスタイルのライヴだからこそ人間らしい土臭さが人に伝わるのだろう。観客が観客を呼び、最終的にはステージ前には多くの観客が押し寄せ、フェスを盛り上げるトップバッターとしての役割を完璧に成し遂げた。

どのようなライヴであったのかは、言葉で説明することが難しい。なぜならライヴを観なければ感じることができないからだ。

ぜひ一度、SAIRUをその目で観て<ライヴとは何なのか?>を体感して欲しい。次回は5月26日(日)渋谷 club barにてFAMILYの27周年記念のライヴに出演する。

誰にでも季節の始まりを覚える感覚があると思う。例えば筆者なら4月の雨上がりの草花の香りで「あ、春になったんだ」と感じる。その感覚は人それぞれだと思うが、晴天の空の下で美味しそうにビールを飲む観客の姿とSAIRUのライヴで筆者はことしの夏の始まりを感じた。

関連リンク

SAIRU オフィシャルサイト
FAMILY 27th Anniversaryイベント詳細

Text by Shinya Arimoto
Photo by Shinya Arimoto