THEO PARRISH | 朝霧JAM 2017 | 2017.10.08

ラストを飾る、熱く濃密なプレイ

だいぶ陽も傾いてきた17時。朝霧JAM2日目、ムーンシャイン・ステージのトリをつとめたのは、デトロイトに拠点を置くDJ / プロデューサーのセオ・パリッシュ(Theo Parrish)。ステージに登場したパリッシュが重層的な弦の調べを鳴らしながら、顔を上げてステージ前を見渡すと、何人もの観客が手を振って応える。プレイはダグ・カーンの「ハイヤー・グラウンド」を皮切りに、まるでブラック・ミュージックの絵巻物と言いたくなるような、めくるめく黒いグルーヴが渦巻いていく。

開始30分過ぎから、スペイシーさと四つ打ちのリズムが加わり、ブラック・ミュージックとハウスの絶妙な融合に唸らされる。パリッシュ自身がビートにノリながらプレイする様や、彼の華やかな手さばきに呼応するように、観客は身体を揺らし続け、2時間のセットがアッと言う間に感じられた。朝霧JAMの締めくくり、フェス・シーズンの終わりを飾るに相応しい、熱く濃密なプレイに心酔した。

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Text by Keiko Hirakawa
Photo by Yuki Sayaka