富士山のふもとに広がる宇宙的グルーヴ
朝霧JAM1日目、曇天の14時。ムーンシャイン・ステージのトップバッターとして登場したサイコバブ(Saicobab)。今年6月に14年ぶりの新作となるアルバム『サブ セ プラニ バブ』をリリースした。ヨシダダイキチによる繊細で流麗なシタール、秋田ゴールドマン(ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ)による豊かな響きのウッド・ベースが、奔放なヨシミオ(YOSHIMIO, ボアダムズ / OOIOO)のボーカルに添い、濱元智行のパーカッションがプリミティブな色を添える。時折、小気味よくリズムがキマってハッとさせられる。
ひんやりと過ごしやすい空気のなか、ヨシミオの無邪気な存在感と、ピリッとした緊張感のある演奏が、コントラストを生み出していく。ステージ前で演奏に見入る観客も、後方で椅子に座って音に浸る観客も、彼らの生み出す心地よい宇宙的グルーヴに身をゆだねていた。
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