アンコールと賞賛を巻き起こしたダークホース
サンディエゴ出身のマスロックバンド、チョンが初の日本ツアーのラストに朝霧ジャムに登場した。のっけから飛ばされる、いわゆる「バカテク」な超絶テクニカルなギターが作り出すグルーヴに、一気に観客の熱度が上がった。自在に変調するリズムと軽快なメロディの緩急に息を飲みながら聞き入る。インストゥルメンタルのコンパクトな楽曲たちが一曲一曲終わるたびに、賛辞のような歓声が上がった。
変態性と爽やかさが交互に攻めてくるような感覚の心地よさに没頭するうちに、あっという間のラストとなったが、思いがけず鳴り止まなかったアンコールが、観客の心をがっちり掴んだ証拠であろう。アンコールを今日唯一のボーカル曲「キャント・ウェイト」でメロウに締めた彼らの嬉しそうな表情が印象深く残った。
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