eastern youth | 東京 新木場 STUDIO COAST | 2019.02.10

30周年を越え、ただ凛と

2月10日(日)、eastern youthが新木場スタジオコーストで開催されたイベント、『禁じられた遊び ~ファーストインパクト~』に出演した。昨年の12月8日に行われた全国ツアー最終日以来、2ヶ月ぶりのライブである。

サウンドチェック中、吉野寿(Gt/Vo)のギターの音に、アンプからのノイズが混じる。あとで聞くと、この日初めてステージで使う新品のアンプだったらしい。その場で調整し、村岡ゆか(Ba)、田森篤哉(Dr)とともに音を出して様子を見る。吉野は「やるか!」と一声かけて、”ソンゲントジユウ”からスタート。2曲目は”明けない夜はないのだ”で、定番の流れ。曲間や始まりの、吉野の掛け声や田森がスティックを打ってカウントする音さえ響く静けさと、演奏中、フロアを満たす爆音のコントラストが、充分埋まったスタジオコーストのフロアに映えている。「アンプの機嫌もなおりました。我々、eastern youthというバンドです」と吉野が挨拶して”夜明けの歌”へ。

後半は一気にたたみかける。”荒野に針路を取れ”で村岡と田森が紡ぐ、弾むようなリズム。”街の底”の間奏で吉野がマイクスタンドにギターのネックに擦り付けて発した軋んだノイズ。”時計台の鐘”の冒頭、静寂の中で吉野が何度か鳴らした、意思のこもったコード。どの瞬間もドラマチックだ。若手中心、エッジイさの感じられる出演バンドのラインナップのなか、eastern youthはいつもどおりの凛とした佇まいで、まっすぐに胸を打った。終了後、満場のフロアから、3人へリスペクトに満ちた拍手が向けられた。

30周年を記念する全国ツアーを終え、活動31年目に突入したeastern youth。4月20日(土)に渋谷クラブクアトロで開催される主催イベント、『極東最前線』(ゲスト:うつみようこ)が今から待ち遠しい。2月23日(土)には代官山UNITで亜無亜危異との2マンライブ、3月24日(日)にはZepp Fukuokaで開催される『F-X2019』、4月7日(日)には渋谷のライブハウスで行われるサーキット・イベント『SYNCHRONICITY’19』への出演が決まっている。合わせてチェックしたい。

<SET LIST>
01.ソンゲントジユウ
02.明けない夜はないのだ
03.夜明けの歌
04.荒野に針路を取れ
05.街の底
06.時計台の鐘

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Text by Keiko Hirakawa
Photo by Keiko Hirakawa