最強の普遍性がここにあった
8年ぶりの出演を果たしたケミカル・ブラザーズ。この8年間でダンス・ミュージックやポピュラー・ミュージックの流行が大きく変わってきたことは言うまでもない。しかし、彼らは時代の進化に寄り添いながらも「自分たちの音楽の軸」をブレさせることなく価値を向上させてきた。
この日グリーン・ステージに集まった多くのケミカル・ファン、その多くはおそらく彼らが変わらないことの素晴らしさを“確認”するために集まっていたのではないだろうか?真裏のホワイト・ステージでは“変化を求め続ける”トム・ヨークが、翌日にはシーアやマーティン・ギャリックスが出演するのである。それは不安になってもおかしくない。「ケミカルは大丈夫だろうか?」とか「時代に取り残されてない?」とか。そう、信頼はしているけど、どこか不安。
結果、ケミブラはやっぱり最高だった。「抑制と解放、ロッキン・ビーツのエクスタシー」。バックに流れる映像などは技術の進歩により大きく様変わりしたものの、彼らの音楽がもたらしてくれる高揚感は全く変わらなかった。ケミブラにはグリーン・ステージが本当によく似合う。