ザ50回転ズ | 大阪 UMEDA CLUB QUATTRO | 2018.10.07

百花繚乱のロックンロール

「2両目はザ50回転ズ!」とダニー(Vo/G)が叫ぶのを合図に”50回転ズのテーマ”が繰り出されると、いつものようにクアトロの床が大きく揺れた。

キングブラザーズ、ザ50回転ズ、ザ・ニートビーツの三つ巴で各地を回ったツアーROCK’N’ROLL EXPRESS! 2018』の最終日は、10月7日梅田クラブクアトロで行われた。ドリー(B/Vo)のかすれたシャウトにダニーの泣きのギターがたまらない”ハートブレイカー・ブルース”、”KILLER”で踊らせた後に「エクスプレスは楽屋では常に気を遣い、全く座れませんでした」と冗談をはさむ。笑いを取ったかと思えば、ダニーらしい昭和風味を盛り込んだボーカルでありながらストレートなロックンロールナンバー”お前のせいだぜ”に、ボギー(Dr/Vo)が歌う”エイトビートが止まらない”と続くセットリストは、息もつかせない。

「予定にあった曲をやめました。先輩の言うことは絶対なんですー」とメロディーに乗せながらダニーが言うとフロアからどっと笑いが起こった。「ニートビーツがカヴァーしてくれたよ。本家のナンバーも聞いて頂きましょう」と3人のコーラスで始まる”夢見るタイムトラベラー”が披露される。ドゥー・ワップ、はたまたチェッカーズを連想する懐かしいロックンロールは、ニートビーツVerとともに唸る格好よさである。

そうかと思えば、ロマンチックな”11時55分”のダニーの甘い歌声に観客はうっとり聞き入り、”YOUNGERS ON THE ROAD”ではダイバーが飛び、ニートビーツのカヴァー”59 BAR”では跳ねるビートに、ニートビーツへの愛と憧れを見せた。

最後はやっぱり”おさらばブギウギ”で締める。ドリーが「踊れ踊れ!」と煽るとフロアは最高潮を迎え、左右に別れて動き回るダニーとドリーに歓声が沸き起こった。3バンドいち、メンバーの名を呼ぶ黄色い歓声が飛び交う彼らのステージだが、百花繚乱、彼らの繰り出す楽曲の幅広さと表現力の豊かさに、この日もまんまと踊らされてしまった。

<SET LIST>
01.50回転ズのテーマ
02.ハートブレイカー・ブルース
03.KILLER
04.お前のせいだぜ
05.エイトビートがとまらない
06.夢見るタイムトラベラー
07.デヴィッド・ボウイをきどって
08.11時55分
09.Vinyl Change The World
10.YOUNGERS ON THE ROAD
11.59 BAR
12.おさらばブギウギ

▼ROCK&ROLL GENERATION TOUR
2018/11/09 兵庫県 神戸 VARIT.
2018/11/17 神奈川県 横浜 F.A.D YOKOHAMA
2018/11/22 岡山県 岡山 CRAZYMAMA 2nd Room
2018/11/23 福岡県 福岡 The Voodoo Lounge
2018/11/25 愛知県 名古屋 SPADE BOX
2018/12/07 宮城県 仙台 enn2nd
2018/12/09 北海道 札幌 BESSIE HALL
2018/12/15 大阪府 十三 246GABU

▼ザ50回転ズ スペシャルワンマンショー!! 『平成最後のロックンロール学園祭』
2018/12/21 東京都 新宿 LOFT

 

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Text by TOMOKO OKABE
Photo by TOMOKO OKABE