【サマソニ2023 東京会場】プラチナチケット体験レポート

サマーソニックとソニックマニアで数年前から販売されている「プラチナ・チケット」。プラチナ・チケットを一言で言うと「サマソニ/ソニマニをより快適に過ごせるチケット」みたいな感じでしょうか。販売がスタートしてから、年々売れ行きは右肩上がり。ここ数年は発売早々に売り切れるまでになり、文字通りプラチナなチケットとなりました。チケットの金額は、通常チケットが18,000円(税込/1日券)なのに対して、プラチナ・チケットは31,000円(税込/1日券)と結構高め。正直簡単に手が出るものではないけど、事実として発売早々に売り切れているのは何故か?セレブ層が多いから?サービスが本当の意味でプラチナだから?…ということで、今年初めて東京初日のプラチナ・チケットを購入。そのサービスを体験レポートしたいと思います。

「プラチナ・チケット」どんなサービスがあるの?

「プラチナ・チケット」とは、簡単に言えば「VIPチケット」のようなもので、プラチナ・チケット専用の様々な恩恵を受けることができるチケット(※)です。具体的には、主に以下の7つの専用サービスが利用することができます。

(※)ソニマニ/サマソニ各1日毎の販売で、サマソニ2日通し券を購入した場合、土曜日と日曜日それぞれのプラチナ・チケットの購入が必要となります。

<専用Viewing Area>

各ステージ、スタンディングエリアの前方に専⽤エリアを設置。(東京会場マップ

<専用Lounge>

バーカウンターや多数のテーブル席が設置された専用ラウンジ。マリン・ステージ近くのグッズ販売エリア後方に1箇所と、マウンテン・ステージとソニック・ステージの間のエリアに1箇所あります。

<グッズ売場専用レーン>

グッズ売り場に優先的に入場できる専用ファストレーンを設置。

<専用クローク>

無料で利用できる専用のクローク窓口/コインロッカーを設置。(一部有料)

<ウェルカムドリンク>

プラチナ・チケット利用者限定のドリンク・チケットがもらえます。
※プラチナ・ラウンジのみで使用可能。

<専用シャトルバス / プラチナトランスポートサービス>

マリン・スタジアムと幕張メッセ間の移動にプラチナ専用レーンからシャトルバスが利用できます。シャトルバス以外にも、ジャガー・ランドローバーで幕張メッセとマリンスタジアム間を無料で移動できる『プラチナトランスポートサービス』もあります。

<専用トイレ>

プラチナ・チケット専用のトイレを設置。

まずはチケット交換へGO!

まずはチケット交換です。購入したプラチナ・チケットは通常チケット(※1)と同様にリストバンドに交換します。交換口に初日のプラチナ・チケットを交換口に持っていくと、スタッフの人が「初日リストバンド」と「プラチナ用リストバンド」の2本のリストバンドを腕に装着してくれました。プラチナ・チケットの交換は幕張メッセでもできるので、都合の良い方で交換しましょう。僕はマリン・ステージ近くにある物販エリア(※2)に行きたかったので、マリン・ステージ正面入口でリストバンドに交換しました。

(※1)通常チケットに関しては、2日券と1日券で交換できる場所が異なるので注意が必要です。2日券はマリン・ステージのみ、1日券は幕張メッセでのみ交換が可能です。
(※2)東京のグッズ販売エリアは主に3箇所あり、それぞれ売り出される商品が異なります。①幕張メッセ外入口付近(オフィシャルグッズのみ)②幕張メッセ(幕張メッセ内のステージに出演するアーティストのグッズ、オフィシャルグッズ)③マリン・ステージ(マリン・ステージまたはビーチ・ステージに出演するアーティストのグッズ、オフィシャルグッズ)

マリン・ステージ側のリストバンド交換エリア

物販勢はマスト?!グッズ販売エリア

リストバンドに交換してまず最初に行ったのが「グッズ販売エリア」。これはライブやフェスあるあるかもしれないですが、グッズ販売エリアは毎年激混みで、去年とかは会場オープンの朝9時に行ったにもかかわらず、中規模クラスのライブハウス(Zepp Divercity Tokyo、豊洲PITなど)を軽く埋めるぐらいの人がすでに並んでいて、その光景を見た瞬間、グッズ購入を諦めたという苦い経験をしました…。
それで今年プラチナ・チケットを利用してみたわけですが、「”行列”って…なんですか?」っていうぐらいスムースにグッズを購入することができました!
ちなみに、エリアの構成としては、一般用入場待ちエリア(下図参照)とプラチナ用入場待ちエリア(下図参照、黄色部分)が別になっていて、9時のオープンと共に通常入場待ちエリアより先にプラチナ専用入場待ちエリアがオープンするというシステム。なので、待つ時間もほぼ無く、ゆっくり物色でき、目的のグッズを全て無事に購入することができました。物販勢にとっては時間効率的な観点からも非常に有益でした。

どこで観ようかな?マリン・ステージの専用Viewing Area

無事グッズも買えたので、次はマリン・ステージへ。去年のマリンステージのプラチナエリアは「ステージの両サイド前方」と「PA横」の計3箇所にありましたが、そこは今年も変わらず(もしかしたら多少の位置変更はあったかもしれないですが)。

マリン・ステージPA横のプラチナ専用エリア

まずはPA横のプラチナエリアに行ってみました。ここはアリーナよりも1〜1.5メートルほど高い位置にあり見渡しはかなり良好。実際ここからNewJeansを観ましたが、スタンドから見るほど「豆粒」じゃないので、会場の全体感を観つつ、ライブ自体を楽しむこともできてなかなか良かったです。ただ、NewJeansの時はかなり混んでいて、後方を振り返るとかなりパンパンな状況で、場所によっては前の人の頭で見えないだろうなと。まぁこの辺はアリーナと同じですね。頑張って前方を確保しましょう。

マリン・ステージ前方のプラチナ専用エリア(R側)

続いてステージ前方両サイドのプラチナエリアへ。こちらは当初発表されていたステージ図からは、かなり角度があって観ずらそうな印象だったけれど、実際行ってみると意外とそんなことなくてちょうどいい角度で観れました(以下写真参照)。ただし、ここもどこの位置を確保できるか次第なところはあって、プラチナエリアのステージ寄りの前方に行ってしまうと、ステージと結構な角度ができてしまい観ずらくなるので、プラチナエリアに関しては、少しPA寄りの位置で観るのがオススメです。とはいえ、ステージと近いことには違いないので、アーティストがステージから降りてきた時とかはワンチャン触れ合えることもある、、、かも?

ちなみに、マリン・スタジアムのプラチナエリアに限った話ではないですが、目玉アクトや注目アクトの時以外は満員状態になることはそんなにない印象で、時間に余裕を持って入場すればそこそこの位置で観れそうでした。

行列待ちってなんですか?シャトルバス優先乗車レーン

マリン・ステージはある程度確認できたので、さぁ幕張メッセに移動しようとシャトルバス乗り場へ。東京会場には、幕張メッセ(マウンテン・ステージやソニック・ステージがある)とマリン・スタジアム(マリン・ステージ、ビーチ・ステージ)を繋ぐシャトルバスがあります。シャトルバスの利用者は非常に多く、乗車エリアに行くと大抵行列ができていて、タイミングによってはバスに乗るまでに10分以上待たされたりもします。
ですが、プラチナ専用のシャトルバス優先乗車レーンを利用すれば…ほぼ待ちません!!なので「○時からマウンテン・ステージでやる○○のライブ観たいんだけど間に合うか微妙!」なんて場合も焦らず移動することが可能なので、ゆとりを持って行動できて◎。

疲れた時に最高!専用Loungeとウェルカムドリンク

さて、幕張メッセに移動してきたんですが、この日は9時から会場入りしていたということもあって、若干眠くて少し休みたい気分に。みなさんも会場内を回っていると疲れて休みたい瞬間ありますよね?そんな時に欲しいのが「休める場所」な訳ですが、通常チケットだと、ステージの後ろの方とか、フードエリアの席とか隅っことかの空きスペースになるんですよね。けどそれだと、ステージ後ろとかは規則で横になれないし、フードコートの席は埋まっていることが多いしで、なかなか安定して休める場所は確保できません。そこで効果を発揮したのが、「プラチナ・ラウンジ」でした。

幕張メッセ内プラチナラウンジ

幕張メッセ内のプラチナ・ラウンジは、マウンテン・ステージの約半分ぐらいの広さで、一定間隔にテーブルとイス(テーブル1つにつき3つのイス)が設置してあり、椅子の座り心地は上々。というかイスに座れてテーブルに肘をつける環境があるだけでも感謝!という感じで、見た目以上に疲労回復効率は良かったです。
ちなみに、ラウンジに併設されているドリンクバーでは、リストバンド交換時にもらえるプラチナドリンクチケットが利用できて、ビールや各種カクテル系はもちろんスパークリングワインも飲めてしまいました!

高低差は正義!メッセ内専用Lounge併設のマウンテン・ステージ専用Viewing Area

プラチナ・ラウンジで休憩して、さてマウンテン・ステージでのライブを観ようかなと直通の通路を通って、後方の専用Viewing Areaへ。エリアに入ると、ここにもテーブルが一定間隔で設置してあって、スペースもかなり広いので、十分にゆったり観れる環境でした。

ちなみにここ、マリン・ステージのPA横の専用Viewing Areaと同じく、アリーナより少し高い位置にあって、さらにエリア最前列の仕切りになっているのは「柵」ではなく「テーブル」でした。このテーブルがかなり良い!最前列にいるとき、仕切りになっているのが柵だと“点”で腕を支えるので地味に痛かったりしんどかったりするんですよね。それに対してテーブルは“面”で腕を支えてくれるので腕が全く辛くない!あとはアリーナとの高低差もあるのでステージ全体をしっかり確認できてその点でも◎。

ちなみにマウンテン・ステージのプラチナ・エリアは前方にもありますが、こちらから観たステージの景観も、マリン・ステージの同エリアと同じく一番ステージ寄りの柵前を取れれば見晴らしは良さそうでした。

まとめ

ということで、東京初日はプラチナ・チケットを利用して過ごしてきたわけですが、結論としては「多少高くつくけれど全然元は取れます!」。満足度に関しては、その人がサマソニで何に重きを置くか(ライブ?物販?ご飯?フェス全体を楽しむ体験?…)によって変わってくるんだろうなと思いつつ、「フェスで物販はマスト!」な人にとってはかなり有益なのは間違いないところで、「疲れた時にしっかり休める場所が欲しい人」や「いろんな楽しみ方をしたい人」にとっては単純に選択肢が増えるという意味で価値があるなと感じました。

今年も3か月を切り、年明けにはおそらくサマソニ2024(ソニマニも?)の発表があると思います。ちょっとハードルは高いかもしれないですが、もし来年もプラチナ・チケットが販売されるようでしたら、1日だけでも“早め”に購入することをオススメします!

Text by Shuhei Wakabayashi
Photo by  LIM Press