『オアシス|ネブワース1996:DAY2 Sunday 11th August』が劇場用4Kデジタルリマスター版で公開!その注目ポイントは?

今週末、9月12日 (金) よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開される『オアシス|ネブワース1996:DAY2 Sunday 11th August』【劇場用4Kデジタルリマスター版】。イングランド・ハートフォードシャー州にあるネブワース・パークで行われた音楽史に刻まれた伝説のライブは、「オアシス」を語る上で決して外すことのできないキャリア絶頂期の2日間である。

本作は、そんなネブワースでのライブ2日目のライヴ・パフォーマンスを収録した貴重な映像作品となっている。現在行われている再結成ワールドツアー『oasis live ‘25』は、そのすべての会場で大熱狂を生み、SNS上にもファンによる凄まじい量のポストがされていて、その盛り上がりっぷりを盛大に示している。10月25日、26日の東京ドーム公演まで2ヶ月を切った今、この映像は最高の “前夜祭” と言っても過言ではないだろう。

このコラムでは、今回リマスターで使用されたソニーPCLの最新技術『RS+』についてと、筆者の独断と偏見でピックアップした注目ポイントを紹介していこうと思う。

注目ポイント1:ネブワース2日目の名演が、ソニーPCL最新技術により高解像度・高精細映像で体験できる!

ネブワース2日目のライブ映像自体は、基本的に2021年にリリースされた『Knebworth 1996』(DVD/Blu-ray)に収録されているものだ。その映像に、ソニーPCLの最新技術『RS+』によってデジタル4Kリマスターを施され、高解像度・高精細映像化されたものが、今回の映画である。

では『RS+』にはどんな特徴があるのか?ポイントは大きく3つ挙げられる。

(1) エッジがすっきり
(2) テクスチャの再現がよい
(3) ノイズをコントロール(ジャギーを軽減)
ソニーPCL『RS+』ページから引用

これにより、ライブ中のメンバーの細やかな表情や、ステージ上の光景などが、よりクリアで鮮明な映像として観ることができる。

加えて、この『RS+』は様々なフォーマット(SD⇔HD、2K⇔4K⇔8K、60p、120P)に対応しており、今回のように既に映像化された様々なフォーマットの映像も、最高レベルの映像にアップスケーリングすることを可能とした。

つまりは、これまでリリースされたオアシスのライブ映像作品──『…THERE AND THEN』や『FAMILIAR TO MILLIONS』、『LORD DON’T SLOW ME DOWN(ドキュメンタリー映像とは別にライブ映像も収録)』がデジタル4Kリマスター化されることも、ファンとしては期待されるところだ。

注目ポイント2:圧倒的な視覚情報!鮮明な映像から初めて見て取れるメンバーたちやファンの“生”の姿

それはまるでライブ会場で観ているような感覚──。ライブ中のメンバーたちの細やかな表情や佇まい、そして会場のファンの“生”の熱狂っぷり、それらがこのデジタル4Kリマスターが施された映像として観ることができるのが、本作の一番の見所だ。

例えば、曲を歌っている時のリアムの当時の充実っぷりが分かる表情や、ギター演奏中の目配せをするノエルの真剣な顔つきなど、それらは当時の彼らのリアルそのもの。視聴者はそれらを観て感じることで、より映像に没入していくことができるのだ。

加えて、リアムとノエルの会話や、曲前のMCなど、DVDやBlu-rayでは聞き取れなかった部分もしっかりと聞き取ることができ、新たな発見もあった。これは映画館だからこその特典だ。是非こちらにも注目しながら観てほしいと思う。

映画情報

『ネブワース1996:DAY2 Sunday 11th August』 【劇場用4Kデジタル・リマスター版】
公開日:2025年9月12日 (金) よりTOHOシネマズ日比谷ほか、全国ロードショー
上映時間: 約112分
監督:ディック・カラザース
制作年:2021年
制作国:イギリス 
配給:カルチャヴィル
協力:ソニー・ミュージックレーベルズ
鑑賞料金:一般2,300円/学生・障がい者1,800円(税込)
関連リンク:『ネブワース1996:DAY2 Sunday 11th August』オフィシャルHP
入場者特典: ネブワース1996 DAY2メモリアル・チケット(先着・数量限定)

[入場者特典] ネブワース1996 DAY2メモリアル・チケット(先着・数量限定)

【スペシャル・トークセッション付き先行上映イベントの開催も決定!】

映画公開前夜の9月11日 (木)、TOHOシネマズ日比谷のスクリーン5にて、スペシャル・トークセッション付き先行上映イベントの開催も決定した。
スペシャル・トークセッションでは、YouTubeチャンネル『みのミュージック』などでお馴染みであるみの氏と、これまでオアシスをはじめとした様々なアーティストの魅力を伝え続けてきた元rockin’on編集長の粉川しの氏(音楽ジャーナリスト)の二人を迎え、それぞれの視点からオアシスの魅力や伝説となったネブワース公演の重要性について語り尽くします!

◆イベント詳細

イベント日:9月11日(木)
イベント時間:19:30~20:00 ※上映前スペシャルトーク・セッション
場所:TOHOシネマズ 日比谷 スクリーン5(東京都千代田区有楽町1丁目1-2 4F)
登壇者(※予定/敬称略):みの(動画クリエイター/音楽評論家/ミュージシャン/音楽プロデューサー)、粉川しの(音楽ジャーナリスト)

◆登壇者紹介

── みの(動画クリエイター/音楽評論家/ミュージシャン/音楽プロデューサー)
シアトル出身。邦楽・洋楽を自在に横断する深い知識と独自の切り口で発信するYouTubeチャンネル「みのミュージック」は登録者約50万人を突破。難解になりがちな音楽評論を平易な語り口で紐解き、”音楽の楽しみ方そのもの”をアップデートするスタイルが支持され、テレビ・ラジオ出演、雑誌寄稿、音楽プロデュースまで活躍の場を広げている。
2025年には三冊目となる著書『みののミュージック』を刊行。タイムレス音楽IPプロジェクト『デートウォーズ(DATE WARS)』では、音楽プロデューサーを担当しており、ローンチ記念イベントがアニメイト池袋本店で開催されるなど、多方面で大きな反響を呼んでいる。動画クリエイターとしての映像表現力と評論家としての分析眼を掛け合わせ、オンライン/オフラインを問わず多角的に音楽文化を発信中。

── 粉川しの(音楽&映画ライター)
(株)ロッキング・オンで『ロッキング・オン』、『CUT』、『BUZZ』の編集を手掛け、『ロッキング・オン』初の女性編集長に就任。
現在はフリーのライター&編集者として活動。インタビューやライナーノーツの執筆他、雑誌、Webメディアに多数寄稿。ラジオ、ポッドキャスト他のコメンテーターも務めている。
劇場版『オアシス:ネブワース1996』や、ドキュメンタリー映画『オアシス:スーパーソニック』では、日本語版字幕監修も務めた。

Text by Shuhei Wakabayashi
Photo by  LIM Press