日本ツアー直前、フォールズの足跡と現在を知る

今回の来日ツアーのキーワードは「???」

イギリス・オックスフォード出身のオルタナティブ・ロックバンド、フォールズ。彼らの音楽性は一言で言うと「アブノーマル」だ。1999年にリリースされたデビュー・アルバム『Antidotes』こそ、当時の潮流だったポスト・パンクや“マス・ロックを分かりやすいサウンド・プロダクションで鳴らしていたが、セカンド・アルバム『Total Life Forever』がリリースされた2010年以降の彼らは、ポスト・パンクからポスト・ロック、プログレ、サイケ、アンビエント、シューゲイズなどを規格外な形でクロスオーバーさせる「王道なUKロック」とはかけ離れた唯一無二なものである。

昨年リリースされた2枚のアルバム『Everything Not Saved Will Be Lost Part 1』と『Everything Not Saved Will Be Lost Part 2』は、ロック・アルバムが売れなくなったこのご時世において2作とも全英チャートのトップ10入り。『〜Part 2』に関してはキャリア初となる全英チャート1位を獲得した。さらに特筆すべきは、この2枚のアルバムが連続するコンセプト・アルバムだということ。「冒頭数十秒の分かりやすくキャッチーなポップ・ミュージック」がリスナーに聴いてもらうため重要視されるこのサブスク時代において、作品を通して聴いて咀嚼しないと世界観を十分に理解できないようなコンセプトアルバムがメインストリームのヒットチャートでトップランク入りすることは、もはや一つの事件と言ってもおかしくない。

今回の日本ツアーのキーワードはズバリ「Everything Not Saved Will Be Lost」だ。フロントマンのヤニス・フィリッパケス(Vo./Gt.)は、少年時代にディストピアをテーマにした映画や小説などに多く惹かれていたという。かつては架空ゴトだったそんな世界が、今や現実のものになろうとしている。地球温暖化による気候変動やブレグジットに伴う混沌など、イギリスそして世界の若者たちの未来を奪おうとしているのは周知の事実。そんな現在を、彼らは彼らの言葉で『Everything Not Saved Will Be Lost』というコンセプトアート作品に込めた。

そんな新作『Everything Not Saved Will Be Lost』の世界観、彼らの全ての作品に込めた意図を知るにうってつけな映像がAmazon Prime Video限定で観ることができる。それがライブ・ドキュメンタリー作品『Rip Up The Road』である。これは昨年行われたアメリカ大陸、ヨーロッパ、オセアニア、アジアをまたいだワールドツアー中に撮影されたもので「2019年時点の彼らのマインド」=「新作のベクトル・彼らの音楽に対する信念」が理解できる作品になっている。この作品を観れば、より今回の来日公演を堪能できるに違いない。

『Rip Up The Road』本編(Amazon Prime会員のみ観ることができます)

本編の視聴はこちら

『Rip Up The Road』ティーザー

公演概要

名古屋 3/3(火) CLUB QUATTRO
open18:30/ start 19:30
Info. : 052-264-8211 (CLUB QUATTRO)
¥7,500(前売/1ドリンク別)

大阪 3/4(水) BIG CAT
Open 18:30 Start 19:30
Info. : 06-6535-5569(SMASH WEST)
¥7,500(前売/1ドリンク別)

東京 3/5(木) 新木場STUDIO COAST
Open 18:30 Start 19:30
Info. : 03-3444-6751 (SMASH)
¥7,500(前売/1ドリンク別)

チケット販売情報

<一般販売中>
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ローチケ
チケットぴあ

Text by Shuhei Wakabayashi
Photo by  LIM Press