Kendrick Lamar【7/28(土) 21:00〜22:30 @ GREEN STAGE】
“王者”になった彼が5年ぶりの苗場降臨を果たす。あの当時はセカンドアルバム『good kid, m.A.A.d city』をリリースした後の来日で、まだ日本における彼の知名度はさほど高くなかった。しかし、その後『To Pimp To A Butterfly』そして最新作『DAMN.』から発信し続けてきた彼の「声」と「言葉」は世界を揺るがし、そして多くの人の心を掴んだ。一方で『DAMN.』はクラシック、ジャズ・ミュージシャン以外は史上初のピューリッツァー賞(※)を受賞。ミュージシャンで初のノーベル賞を受賞したボブ・ディランが同じく今年のフジロックに出演することに運命的なものを感じずにはいられない。
※ジャーナリズム発展の観点で選ばれた、報道、文学、音楽などの分野で与えられる米国で最も権威ある賞。
“Alright” (Official Video)
The Birthday【7/28(土) 12:50〜13:50 @ GREEN STAGE】
言わずと知れたチバユウスケ率いる、ライヴバンド。メンバー交代を経て、2011年から現体制となる。コンスタントに全国ツアーを敢行し、鋭さを磨き続けている彼ら。音楽にとどまらず、ファッションブランドとのコラボレーションも。圧倒的な存在感で日本のロックシーンを牽引するチバユウスケは、ロックアイコンであることは誰もが否定しないだろう。そしてキャリアあるメンバーの中でも、特にフジイケンジのインパクトに注目したい。彼のギターが放つ暴力的ともいえる音は壮絶。グリーンステージでもその圧倒的な存在感を見せ付けてくれることだろう。
The Birthday『THE ANSWER』
eastern youth【7/28(土) 11:00〜12:00 @ GREEN STAGE】
1999年、涙なしには観られなかった夕暮れ時のホワイトステージから、吉野寿(Gt/Vo)の急病、復活を経て、不屈の気炎を上げた2011年のホワイトステージまで。フジロックに数々の名演を刻んできたイースタンユース。2015年にはベーシストの村岡ゆかが加入し、2008年以来10年ぶりに午前中一発目のグリーンステージに登場する。今年はいくつもの逆境を越えた果てに迎えた、バンド結成30周年。しかし。節目の祝祭など何処吹く風のブレることない反骨精神こそがイースタンユースの本領であり、観る者の魂を揺さぶり続ける。
eastern youth「ソンゲントジユウ」 ミュージックビデオ
FISHBONE【7/28(土) 20:00〜21:00 @ WHITE STAGE】
レッチリを超える評価を受けてしかるべきアメリカはロサンゼルスの元祖ミクスチャーバンド、フィッシュボーン。とにかく、最も脂がのっていた1992当時の日本は川崎クラブチッタでのライヴ映像を観ていただきたい。レゲエ、パンク、ヘヴィメタル、ファンクをごった煮して、血湧き肉躍る圧倒的なパフォーマンスで押し寄せてくる。8年ぶりとなる今年のフジロック。2日目、ホワイトステージに出演予定だ。しかも多くのクラシックを生み出した80年代〜90年代の強靭なラインナップでのステージになるという。さぁ、踊り倒す準備はできているか?
Fishbone live Club Citta Tokyo 16 FEB 1992
STARCRAWLER【7/28(土) 14:50〜15:40 @ WHITE STAGE】
米国LA産のロックンロール・バンド、スタークローラー。多くのメディアで盛んにあれやこれや取り上げられているが、百聞は一見に如かず。10代バンドならではの圧倒的なフレッシュさで猥雑かつワイルドに迫り来るロックンロール、そしてアロウ・デ・ワイルドによるオジー(・オズボーン)顔負けのパフォーマンス。どれも今、体感しておくべきものだ。3月のソールドアウト来日ツアーを経て、満を持してフジロックへの出演が決定。2日目のホワイトステージに登場予定だ。ここでライヴ映像を紹介!といきたいところだが、ここではデビュー・シングル「Ants」のビデオを貼っておく。スタークローラーという事件は、ぜひ苗場で目撃してほしい。
STARCRAWLER | ANTS | PANCAKE MOUNTAIN
ESNE BELTZA【7/28(土) 14:50〜15:40 @ WHITE STAGE】
はいきた、みんな好きなやつ〜。フジロックだと無条件で盛り上がっちゃうやつ〜。バスクからきたミクスチャーバンド、エスネベルサ。パンクやヒップホップやレゲエを基にバスク地方の伝統楽器トリキティシャ(アコーディオンみたいな楽器)の音色が特徴である。もともとフェルミン・ムルグザのバックハンドのメンバーがフェルミンの活動と並行して作られたので、あのラテンな感じで盛り上がることは保証されてるのだ。去年だとドクトル・プラッツで踊った人はマストでしょう。前回のフジロック出演時には、エスネベルサはいろんなステージにでたように、今回も複数ステージにでるみたいなんで、どこかでチェックを。
ESNE BELTZA – ESNA ( Ft Ander “Green Valley”)
SUPERORGANISM【7/28(土) 15:50〜16:50 @ RED MARQEE】
彼らを見ていると、本当に世界が近くなったなぁと感じる。日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、韓国というバラバラな国からインターネットを介して集まった8名で結成されたスーパーオーガニズムだ。ガジェット音が飛び交うロウファイなビートの上をゆったりと漂うサイケ感満載のギター、そしてリピートする中毒性が異様に高いフック。「Something For Your M.I.N.D」を一聴して虜になってしまったのは私だけではないだろう。今年3月のSXSWで観たステージは、音源では確認できない多国籍バンドならではのきらびやかさと、ストレートな楽しさであふれていた。スーパーオーガニズムの8人が醸し出す楽しいムードは「Tiny Desk Concert」の映像で確認いただきたい。彼らのようなフォーマットは、今後のトレンドになっていく気がする。最も観ておくべきと断言して間違いない。
Superorganism: NPR Music Tiny Desk Concert
Princess Nokia【7/28(土) 24:15〜25:15 @ RED MARQEE】
ケンドリック・ラマーの世界観に酔いしれた後はNYハーレム発次世代最後の大物ラッパー、プリンセス・ノキアが深夜のレッドに登場する。ラフ・トレードより2016年に発表されたデビューアルバム「1992 Deluxe」は米ローリングストーン誌による知られざる名盤にも選ばれている彼女。フェミニスト運動に積極に関わり、ニューヨークという土地に根付いたリリカルな楽曲の数々こそが、今のリアルなのかもしれない。
Princess Nokia – Soul Train (Official Video)
The Avalanches(DJ Set)【7/28(土) 27:30〜29:00 @ RED MARQEE】
去年、僕らはついにそのステージを目撃することができた。でも、彼らはオーストラリアのトップDJ集団だってことを忘れていないかい? その経験とスキルが膨大なサンプリングから生まれた1stアルバム『Since I Left You』を生み出したのだから。良くも悪くも、サンプリングの限界を示した彼ら。当たり前のように歴史を変えた作品をその手法で作り上げるということは、脳内に膨大なアーカイブがあることは事実。そして何より、超絶上手い。だから、アンセムに頼りっきりのDJシーンに本当のDJの姿を見せてくれる夜になってほしい。
1セットの中の世界観が1曲のように表現される時間。スキルとセンスと知識でオーディエンスが心地よく過ごせる時間を作る。僕はそうやってロックフェスでのDJのあり方のいイメージを変えるきっかけになればいいなと切実に思っている。
BBC R1 Essentials Mix 2016 – The Avalanches
CARLA THOMAS & HI RHYTHM W/VERY SPECIAL GUEST VANEESE THOMAS【7/28(土) 19:00〜20:00 @ FIELD OF HEAVEN】
カーラ・トーマス、言わずと知れたメンフィス・ソウルの女王だ。彼女を苗場で見られるなんて、メンフィスの名誉市民だった忌野清志郎が生きていたらどれだけ喜んだだろう。カーラ・トーマスは、ソウル・マンとしてその名を轟かせたルーファス・トーマスの娘として17歳でデビュー。2017年公開の映画『Baby Driver』で流れた「B-A-B-Y」も記憶に新しい。実妹のヴァニース・トーマスも、メンフィスのハイ・サウンドを支えたホッジズ兄弟他、豪華バックバンドも来日予定ということなので、スタックスの黄金期を追体験できる夢のようなステージになること必須だ。
Carla Thomas – B-A-B-Y – A Celebration of Blues and Soul
Joy-Pops【7/28(土) 15:20〜16:20 @ FIELD OF HEAVEN】
80年代バンドブームの最中、ストーンズ直系のツインギターで異彩を放っていたザ・ストリート・スライダーズは、2000年に武道館講演をもって解散した。そのフロントマン村越”HARRY”弘明と土屋”蘭丸”公平がデビュー35周年の今年、18年の沈黙を破りJoy-Popsとして復活した。二人が再び同じステージに立つことはファンの間では奇跡に近いと思われていたのにだ! 4月から始まった全国ツアーでは懐古趣味に走ることなく、それぞれがソロとして活動していたキャリアを昇華させ、新たなユニットとして見事に開花させている。これはまさに事件といえるだろう。
ストリート・スライダーズ 「SLIDERS THE VIDEO 1983-2000」DIGEST
巻上公一and PIKA【7/28(土) 14:30〜15:10 @ Gypsy Avalon】
2017年ヒカシューとしてカフェ・ド・パリを魅了した、テルミンや口琴ホーメイまで操る巻上公一と、あふりらんぽのPIKAがジプシー・アヴァロンに登場する。それぞれが日本だけでなく海外を舞台に活動し、ノンジャンルかつ常識を遥かに超越した唯一無二の音楽で世界を圧倒してきた。即興の達人であるこの二人が、苗場で出会ったことのない、未知の音楽領域へと誘う。
ヒカシュー「生きること」HIKASHU/Ikirukoto 04 NOV.2010
アンコール/PIKA☆『龍の棲家』JAPANツアー@大阪CONPASS 2015.01.25
<FUJI ROCK FESTIVAL’18 直前特集!>
<FUJI ROCK FESTIVAL’18 開催概要>
開催日:7月27日(金) 28日(土) 29日(日)
開場/開演:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演予定 23:00
開催地:新潟県湯沢町苗場スキー場
オフィシャルサイト:http://www.fujirockfestival.com/