FUJI ROCK FESTIVAL’18 直前特集! 〜7月29日・日曜日出演の見逃し厳禁アーティスト10選〜

G&G miller orchestra【7/29(日) 23:10〜24:00 @ GREEN STAGE】

こちらも「苗場の箱バン」ビッグ・ウィリー・バーレスクなどがフジロックのために集まったG&G ミラー・オーケストラ。今年もグリーンステージの最後の最後、スペシャルゲスト枠で出演する。ビッグバンドジャズの名曲を生みだしたグレン・ミラーのナンバーを演奏する以外に、昨年だとエルヴィス・プレスリーの曲をやったように、今年も何かスペシャルな球を用意しているかどうか期待。


Vampire Weekend【7/29(日) 21:20〜22:30 @ GREEN STAGE】

“ゼロイチ世代”USインディー・ロックの中心的存在と言っても過言ではない、ニューヨーク出身のロックバンド、バンパイア・ウィークエンド。キャッチーでスマートなメロディーとアフロビートを取り入れた特徴的なビート感で多くのファンリスナーを増やし続けている彼ら。2016年に、ソングライティングやライヴ・パフォーマンスにおいて重要的存在であったロスタム・バトマングリがバンドを脱退し、それ以来初のフルアルバムがもうじきリリースされようとしている(彼ら曰く「94.5パーセント」できているらしい?)。既存の名曲に加え、新曲が作り出す新しいバンパイア・ウィークエンドの曲は一体どんな音造形をしているのだろう? そんな期待を持って新作と苗場のステージを楽しみにしたい。

“A-Punk” (Official Video)


鼓童【7/29(日) 11:00〜12:00 @ GREEN STAGE】

佐渡を拠点に全世界で活動する太鼓芸能集団、鼓童が12年ぶりに苗場の地に帰還する。「血沸き、肉躍る」。6月からスタートした特別公演2018「道」、このキャッチコピーに鼓童のすべてが物語られている。長胴太鼓に締太鼓…、ズラッと並んだあらゆる太鼓から繰り出される原始的なビートに、心地良い篠笛の音色や軽快なチャッパの鳴りが絡み、一瞬で場を熱き「祭り」へと誘う。彼らが国宝松本城太鼓まつりに出演した時の映像を観ていただきたい。苗場で踊り狂っている自分の姿を想像してしまうはずだ。石川さゆりやブルーマンなど多くのアーティストとの共演履歴を持つ彼ら。フジロックならではのスペシャルなコラボが飛び出さないか、ついつい期待してしまう。

「鼓童」国宝松本城太鼓まつりにゲスト出演 (再編集)


Kali Uchis【7/29(日) 16:20〜17:10 @ WHITE STAGE】

カリ・ウチス。その名前を聞いた人は決して少なくはないはずだ。彼女はコロンビア出身のシンガー・ソングライターで、正式デビュー前にも関わらずタイラー・ザ・クリエイターやゴリラズとのコラボレーションを果たすほどの魅力と実力を兼ね備えている。先日リリースされたデビューアルバム『Isolation』は、間違いなく今年を代表する1枚になるであろう。ヒップホップやR&Bがメインストリーム・ミュージックとして普通な存在になった今、彼女の楽曲はそこに同居する部分を持ちつつも、はっきりとした異彩も放っている。ヴィンテージなサウンド・プロダクションを纏ったアーシーでサイケでモダンな彼女の曲たちが、生のステージでどんな音を奏でるのか、ただただ期待感しかない。

“Get Up” (Official Video)


FEVER333【7/29(日) 11:20〜12:10 @ WHITE STAGE】

去年のデス・グリップスのような強烈な刺激がほしいなぁという人にオススメ。初期のビースティ・ボーイズの悪ガキ感とデス・グリップスのハードさの真ん中にあり、時折みせるメロディアスな歌メロがグッと心を掴むのだ。ジェイソン・アーロン・バットラー率いるフィーバー333はロサンゼルスを拠点に活動し、ヒップホップ、パンク、スラッシュメタルを融合させたサウンドが持ち味である。今年のフジロックでは少数派になるのかな? 暴れ系ここに有りというのをみせてほしい。

THE FEVER 333 – WE’RE COMING IN


Dirty Projectors【7/29(日) 20:20〜21:20 @ RED MARQEE】

メンバー全員が脱退の後、1人活動を継続したデイヴ・ロングストレス。だけど、奴は終わらなかった!インディからR&Bに魂を売っただと? それは明らかに違う。元々アッシャーのカヴァーをするなど造形は示していた彼が、もしかしたら本当の自由を手に入れて悲しみにくれながらも作り上げたセルフタイトルアルバムは、インディで1つの頂点を示した彼が見せつけた最高の作品であることには疑いはない。重要なポジションのアンバーやエンジェルが脱退したから何か?それはつまり彼の才能を際立たせただけじゃないか。

Dirty Projectors – Cool Your Heart feat. D∆WN (Official Video)


serpentwithfeet【7/29(日) 17:50〜18:50 @ RED MARQEE】

アメリカはメリーランド州、ボルチモア出身のエクスペリメンタルR&B / ゴスペルシンガーにしてパフォーマンスアーティストのサーペントウィズフィート。ビョークの「blissing me」のリミックスにフィーチャーされ話題になった。タトゥーにでっかい鼻ピアスという、いかついルックスとは対照的に、圧倒的に美しい歌声で魅せる。そして、彼はシャミールやリーフと同様にクィア(同性愛者などを含むセクシャル-マイノリティーの総称)であることを公言している。自分を大胆かつ勇敢に表現し、今の音楽シーンを牽引する存在であることは間違いない。デビュー・アルバム『soil』はつい先日リリースされたばかりだ。このベストなタイミングでのフジロック出演となる。苗場で彼の歌を存分に堪能してほしい。

serpentwithfeet – bless ur heart (Official Video)


HINDS【7/29(日) 14:00〜14:50 @ RED MARQEE】

ファースト・アルバム『Leave Me Alone』が全世界でブレイクしたことで、スペインで初めて世界的な成功を収めたロック・バンドの称号を手にした、4人組のガールズ・ガレージロック・バンド、ハインズ。可愛らしさとワイルドさと脱力感が絶妙に絡み合い、ヘタウマ感満載の演奏で疾走するロックンロールが魅力的だ。アルバムタイトルの『Leave Me Alone』(ほっといてよ)と『I don’t run』(マイペースにいくわ)が彼女たちのそのまんま自由なスタンスを表現していると言えるだろう。今年のプリマヴェーラ・サウンドでのステージを観ていただきたい。今の時代を生きるバンドの空気を感じられるはずだ。彼女たちは、ボブ・ディランと同日の最終日、レッド・マーキーに登場する。ギター/ボーカルのアナとカルロッタの2人が音楽をはじめて最初にカバーした曲が、ボブ・ディランの「It Ain’t Me Babe」だったということを記してしておく。

Hinds at Primavera Sound 2018


CHAI【7/29(日) 24:00〜24:45 @ RED MARQEE】

昨年のルーキーアゴーゴーで入場規制ばりの集客を見せた彼女たち。それからというもの、人気も注目度もうなぎ上り。彼女たちの掲げる「NEOかわいい」独特の世界観に抵抗を感じる人もいるかもしれないが、そういった価値観抜きで彼女たちの音楽を聴いてほしい。根底にある、洋楽を中心に聞き込んできたと思われるグルーヴは格別。レッドマーキーの深夜枠、海外勢の中でどんなステージを見せてくれるか、期待したい。

CHAI『アイム・ミー』


HOTHOUSE FLOWERS【7/29(日) 18:00〜19:00 @ FIELD OF HEAVEN】

アイルランドはダブリン出身のホットハウス・フラワーズ。結成後30年に渡るキャリアを持つベテランバンドだ。R&B、ゴスペル、カントリー、フォーク、トラッド、そしてロックンロールの旨味を抽出し、壮大なスケール感で優雅に繰り広げられるショウに同じものは2度とないと言われるほどの正真正銘のライヴ・バンドだ。つい先日世界に先駆けて日本でリリースされたばかりのニュー・アルバム『Lets Do This Thing』を引っ提げ、16年ぶりに苗場に帰還する。初日は苗場食堂に、最終日はフィールド・オブ・ヘブンに登場予定だ。デビュー・アルバム『People』リリース当時の地元ダブリンでのフルライヴ映像をお届けしたい。37,000人ものオーディエンスを盛り上げる彼らのライヴバンドたる雄姿を存分に体感いただけることだろう。

Hothouse Flowers RDS Dublin Saturday 3rd September 1988


<FUJI ROCK FESTIVAL’18 直前特集!>

〜7月27日・金曜日の見逃し厳禁アーティスト10選〜

〜7月28日・日曜日の見逃し厳禁アーティスト12選〜


<FUJI ROCK FESTIVAL’18 開催概要>
開催日:7月27日(金) 28日(土) 29日(日)
開場/開演:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演予定 23:00
開催地:新潟県湯沢町苗場スキー場
オフィシャルサイト:http://www.fujirockfestival.com/

Text by  LIM Press
Photo by 宇宙大使☆スター