おなじみのツアー初日、結成30周年の凄み
eastern youthの結成30周年を記念する、全国ツアー『極東最前線/巡業 ~石の上にも三十年~』がスタートした。会場はツアー初日の会場として定番となっている、千葉LOOK。開場時間が近くなるにつれて歩道に列ができ、入場後はフロアで静かに開演を待つ、おなじみの光景。千葉LOOKには、東京での最終日を待たずして、いち早くツアーを観ておきたいと考える、とりわけコアな観客が集まっている。
2015年、2017年のツアーに続き、今回も初日のチケットはソールドアウトした。吉野寿(Gt/Vo)は楽屋からうかがい知れる開演前のフロアの様子について、「人が入っても入らなくても、ここ何年も、まるで気配がない。ザワッとも言わないんですけど、大丈夫かな。喋ってもいいんですよ?」とお客さんが入っていないのではないかと不安になった心境を語り、満員のフロアから笑いが起こる。
ライブで聴けるのを楽しみにしている人が多いであろう最新曲から、久しぶりに演奏する曲も織り込まれつつ、代表曲がずらりと揃ったセットリストが凄い。歴代の「極東最前線」のアンコールを飾ってきた名曲群を、吉野、村岡ゆか(Ba)、田森篤哉(Dr)の3人が、一段と魂のこもった演奏で放つ。その演奏を、満員のフロアの一人ひとりが真剣な表情で受け止める。3人の様子はMCでもいつもの謙虚さを忘れず、淡々としたものだ。その分、演奏の一瞬一瞬に込められた迫力が際立っている。結成30周年にふさわしい、見応えのあるツアーになるのは間違いないだろう。
「そんなこんなで日本全国、ツルっとひと回りしてきますわ。年末、またこの辺に帰ってきますんで」
終盤に吉野はそう語り、イントロを弾き始めるバンドを、満場の拍手が送り出した。
ツアーは12月8日(土)、渋谷TSUTAYA O-Eastで迎える最終日まで、全国14カ所を巡る。なお、会場では12月12日(水)に発売される7インチシングル、『循環バス/歩いた果てに何もなくても』を先行発売している。先行発売用に用意している数がそれほど多くないため、この日は開場前に完売していた。これからツアー会場で7インチを手に入れたい方は、早めの物販ブースのチェックがおすすめだ。
【eastern youth 極東最前線/巡業 ~石の上にも三十年~】
9/23(日)千葉 LOOK
9/29(土)京都・磔磔
9/30(日)金沢 GOLD CREEK
10/6(土)札幌 cube garden
10/27(土)仙台 CLUB JUNK BOX
10/28(日)盛岡 the five morioka
11/3(土)新潟 CLUB RIVERST
11/4(日)長野 LIVE HOUSE J
11/10(土)福岡 DRUM Be-1
11/23(金・祝)広島 4.14
11/24(土)岡山 ペパーランド
12/1(土)大阪・梅田CLUB QUATTRO
12/2(日)名古屋 CLUB QUATTRO
12/8(土)渋谷 TSUTAYA O-EAST
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