eastern youth | 宮城 SENDAI CLUB JUNK BOX | 2018.10.27

9月23日、千葉LOOKからスタートしたeastern youthの全国ツアー『極東最前線/巡業 ~石の上にも三十年~』、5本目。今年4月に出演したARABAKI ROCK FEST.18以来の、仙台でのライブが行われた。

吉野寿(Gt/Vo)は、「運命みたいなものに打ちのめされ、立ち上がれないほどのショックを受けること、そういう出来事が起こりうるという実感、その後どういう風に生きていけばいいのかということは、私なんかより皆さんの方がよくご存知のはずです。だから、私から何かを申し上げることはないんですよ。おこがましいというか、僭越ながらというか……」と、仙台の観客に向けて語っていた。

2013年2015年2017年に行われた同じ会場のライブレポートが残っているが、当時を思い返しつつ、今回強く感じるのは村岡ゆか(Ba)加入以後、心機一転して3人で地道な努力を重ね、新たな充実期に突入したバンドの姿である。今回は結成30周年を記念するツアーということで、歴代の代表曲が次々に演奏されていくのは今まで報じてきたとおり。ツアーも中盤に入り、よどみなく、メリハリを効かせた聴き応えある流れが素晴らしい。いまのeastern youthが見せられる限りの全力の演奏が、先の謙虚なMCもあって、いっそう胸を打つ。

「楽屋のトイレに、フラワーカンパニーズの”ハイエース”っていう歌の歌詞が貼ってありますよ。座ると読めるように貼ってあるんです。切なくなるから、そういうこと言わないでくれ、つってね。全くあの通りの人生、我々も歩んできましたよ。そして、結構気に入っている」

終盤のクライマックスのさなか。吉野の言葉に、空間は歓声で満たされる。

「そんなこんなでお互いやっていきましょうよ。ねえ」

と返して、次の曲のイントロを弾き始める吉野。まだまだ歩み続けるeastern youthに、自分の姿を重ね合わせた観客もいたことだろう。フロアからは惜しみない、あたたかな拍手が送られていた。

eastern youth 極東最前線/巡業 ~石の上にも三十年~
9/23(日)千葉 LOOK
9/29(土)京都・磔磔
9/30(日)金沢 GOLD CREEK
10/6(土)札幌 cube garden
10/27(土)仙台 CLUB JUNK BOX
10/28(日)盛岡 the five morioka
11/3(土)新潟 CLUB RIVERST
11/4(日)長野 LIVE HOUSE J
11/10(土)福岡 DRUM Be-1
11/23(金・祝)広島 4.14
11/24(土)岡山 ペパーランド
12/1(土)大阪・梅田CLUB QUATTRO
12/2(日)名古屋 CLUB QUATTRO
12/8(土)渋谷 TSUTAYA O-EAST

関連記事:吉野寿(eastern youth, outside yoshino)インタビュー / 「これが30年目の俺の心境です」

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Text by Keiko Hirakawa
Photo by Keiko Hirakawa