【サマソニ・ソニマニ ’23】リムプレスライターが選ぶ注目アクト vol.4

ギリギリまで悩む被り問題

今年のサマーソニック、とりあえずBlurがヘッドライナーを務める日のチケットを取ったものの、どうしても絶対これを観たい! というのはないかな〜と感じている。サマソニのアプリでMy timetableを作ってはみたものの、なんとなく観ておこうというのが被っていたりしてそれも悩む。「幕張メッセからマリンスタジアムまで何分くらいかかるんだっけ?」と毎年この時期だけ考える。検索すると「5分」とでるけど、5分で着いたっけ? と思う。混んでいるときは、そもそもステージをでるのに時間かかるし、マリンの中に入るのももっと時間がかかりそう。体感的に20〜30分かかる。

なのでWet legの終わりとBlur始まりに10分の間があるけど、10分というのはなかなか厳しい。Wet legを最後まで観ないで移動するか、Blurの始まりを諦めるか、いやBlurはオンタイムで始まるものなのか、おそらく当日まで悩む……と思っていたら、新しいニュースがぶち込まれた。

DJ 豊豊

東京8/19(土)BEACH”so sad so happy” 18:25〜

このサマソニ東京1日目、星野源がキュレーションするステージ、BEACH”so sad so happy”でWet legと同じ時間帯に「DJ 豊豊」が登場するという話が飛び込んできたのだ。字面だけみると誰? と思ったけど、写真をみると俳優の松重豊であり、そのDJをサマソニで観られるとは。

さまざまな映画、ドラマで渋いバイプレーヤーとして知られる松重豊は、音楽好きでも知られていて、星野源の番組にも出演して音楽談義を繰り広げている。彼の音楽趣味は出身地の福岡発祥のめんたいロック(ルースターズとかロッカーズ)やパンクから始まり、ルイス・コールやサンダーキャットあたりまで幅広い音楽ジャンルを網羅しているようで、当日の選曲は楽しみではある。どうせなら大河ドラマ『どうする家康』のテーマ曲で始まり、強引にパンクに展開して、いろんなジャンルの曲を縦横無尽にかけて、最後は『孤独のグルメ』のエンディングで締めくくったら最高〜! 「いっのかしっら、ごろう〜」と大合唱したい……多分、普通に真面目なDJをすると思いますが。

Wet leg

東京8/19(土)SONIC STAGE 18:20〜
大阪8/20 (日) SONIC STAGE 19:10〜

しかし、そうするとWet legは観られないという悩みが発生する。Wet legは今年2月に来日して彼女たちらしい軽やかなライヴを繰り広げていたのだけど、それから半年、イメージは変わらずのライヴをおこなうのか、モードが変わっているのか楽しみである。Wet legは都会に住んでない自分たちがタダでフェスにいくには出演者になればいいんだ! という素晴らしいインディーズな精神から生まれたものである。素人寸前の歌とギターがポストパンクな味わいを十分に発揮している。2月に観たときには「けっこうちゃんとしている」と思ったし、お客さんとのコール&レスポンスなどは、すでにステージ慣れしている感じもした。まだ伸びしろがあるバンドだし、このタイミングで観られることはのちに語り草になるかもしれない。しっかり観るとBlurの最初を見逃すぽいのも悩ましい。

ギリギリまで悩むのもフェス。もしかすると他のステージ観てたら、どっちも観ないで終わるかもしれないということもあるのがフェス。今年はフリーな感じで臨みたい。

関連リンク

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Text by Nobuyuki Ikeda
Photo by  LIM Press